男性の泌尿器科治療

診察と検査によって病気か否かを適切に診断し治療します。

治療が必要な病気かどうかわからない場合の検査は自費となりますが治療は保険診療となります。

泌尿器科領域のことは相談しづらいお悩みも多いと思います。勤務している医師達が適切に治療を行うのでご安心ください。

毎月第3週に日帰りでの包茎手術治療も可能です。お悩みの方はお気軽にご相談ください。

大きな手術が必要な場合には、総合病院・大学病院と連携をとり安全に治療を行っております。

前立腺炎

前立腺炎とは

前立腺に炎症が起こり排尿時の痛み、頻尿や残尿感といった症状が現れます。

前立腺炎の種類

急性前立腺炎

細菌感染が原因で特に高熱を伴います。急性前立腺炎は悪寒や震えを伴う発熱に加え排尿時の痛みや頻尿、尿が濁るなど急性膀胱炎にも似た症状があります。

膀胱炎では発熱は生じません。

慢性前立腺炎

必ずしも細菌感染とは関係なく症状が長く続きます。

慢性前立腺炎では発熱はほとんど生じません。会陰部痛、尿道不快感、排尿時の痛みなどがあります。


前立腺炎の治療法

急性前立腺炎の場合

細菌に対して抗菌薬を処方します。


慢性前立腺炎の場合

抗菌薬以外に症状を見ながら植物製剤や漢方薬を使用したり、前立腺肥大症などの基礎疾患治療なども併せて行います。


前立腺肥大症

前立腺肥大症とは

前立腺は男性特有の体の部分です。膀胱の出口にあって尿道を取り巻くようにある組織が前立腺です。前立腺は精液の成分が作られたり精子の動きを良くする前立腺液を分泌する働きがあります。

前立腺肥大症は年齢と深い関係にあります。加齢とともに大きくなり尿道が圧迫されることにより生活上の快適さを阻害される症状がでてきます。

年齢を経るごとに症状が出る人は多くなります。60歳の男性で50%以上、85歳までに90%ほどが前立腺肥大症となりその25%ほどの方に症状が出ると言われています。

前立腺肥大症を放ったままにしておくと、肥大した前立腺が尿道を圧迫して排尿後も尿が膀胱に残ることが原因で腎不全に至ることもあります。

前立腺肥大症は軽度であれば悪性の病気ではありません。しかし悪化して適切に治療を受けないと血圧が上がり食欲が減退し、口渇や頭痛という症状となる尿毒症になります。

尿毒症になってしまうと命にもかかわる深刻な病気となります。早期治療することが肝心です。


前立腺肥大症の初期症状

 ▦ 尿が出にくい
 ▦ 尿の勢いが弱い
 ▦ 夜間トイレに行く回数が増える
 ▦ 残尿感

前立腺肥大症の症状が進行すると

 ▦ 尿が全く出なくなる
 ▦ 口渇や頭痛を伴う尿毒症となる
 ▦ トイレに行く回数が昼も夜も増える
 ▦ 膀胱が変形してしまい腎臓の血流が悪くなる

前立腺肥大症の予防法

 ▦ 水分を適度に摂りましょう
 ▦ 散歩や体操、のんびりゴルフなど適度な運動と規則正しい生活を
 ▦ 入浴で全身を温めましょう

 ▦ 便秘をしないように飲酒を控えましょう
 ▦ トウガラシなど刺激物は膀胱を刺激するので控えてください
 ▦ 尿意がある時は我慢しないようにしましょう
 

前立腺肥大症診断の進め方

症状を聞いて前立腺を触診します。残尿感の有無やその量、尿の出る勢いなどを測定します。膀胱に尿が残った状態で下腹部から前立腺を見ることで

前立腺の大きさを確認できます。膀胱結石や腫瘍が見つかる場合もあるのでその場合も医師の意見を聞いて適切に治療を受けることができます。

腫瘍マーカーPSAを採血測定して前立腺癌が疑われた場合はMRIや生検などの精密検査をすることもあります。


前立腺肥大症の治療法

保存療法では切除せずに治療を行います

薬による治療
前立腺の被膜の緊張を緩める薬や、抗アンドロゲン剤により肥大した前立腺を小さくする薬などを処方します。

医薬品によって症状が改善する例は多くあり副作用も少ないものが多いですが、薬の効果がみられない場合は手術による治療を行うこともあります。

薬以外の治療
腹部を切らず尿道から内視鏡を挿入して前立腺を切り取る内視鏡手術やレーザー療法等もあります。

当院では前立腺肥大症の治療にはレーザー治療、手術療法は行っておりませんが近くの総合病院や大学病院へ紹介することで適切に対応しています。

前立腺肥大症の水蒸気治療WAVE治療について
2022年9月から前立腺肥大症の新しい低侵襲的治療法として水蒸気治療WAVE治療が保険適用になりました。
当院を通して医療連携病院の岡村一心堂病院での加療が可能になりました。
WAVE治療の前後の検査、加療などは当院で行い、WAVE治療自体は岡村一心堂病院にて1-2泊の入院で加療します。
ご希望の方はお気軽にご相談ください。

担当医師は水田皮膚科泌尿器科 賀来春紀先生です。毎週木曜日診療。
賀来医師は現在岡村一心堂病院の泌尿器科部長で、岡山大学泌尿器科講師時代より20年以上当院の非常勤医師として勤務しております。

経尿道的水蒸気治療WAVEは103℃の水蒸気を9秒間噴霧し、前立腺組織を約70℃まで上昇させ組織を壊死させる治療を行います。

水蒸気を利用しているためムラのない治療効果が実現され、尿道粘膜や性機能温存を可能としました。
平均治療時間は10分未満です。
高齢など外科的治療に対してリスクがある方にとって低侵襲で新たな選択肢となる治療方法です。


前立腺癌

前立腺癌とは

前立腺にできる癌で、過剰な男性ホルモンの分泌が関係しています。アメリカでは男性の癌の中で罹患率が最も高い癌です。

罹患率とは人口に対する疾病にかかる比率です。死亡率も上位で、わが国でも高齢化や食生活の欧米化とともに急激に増加しつつあります。

壮年期以降から加齢とともに急増する典型的な病気です。早期には自覚症状が少なくがんが進行してから前立腺肥大症と同様の症状がみられるようになります。

腫瘍マーカーPSA(前立腺の細胞が作り出す特定のたんぱく質を血液検査で測定する検査)により、かなり高い確率で癌を早期発見することができます。


前立腺がんの治療法

内分泌療法

薬により過剰な男性ホルモン分泌を抑える治療を行います。

前立腺全摘除術

前立腺を取り除く手術をします。

放射線療法

放射線を照射し肥大した前立腺を小さくします。

治療法は進行度や薬の治療効果と副作用、性生活への影響なども考慮して医師が診察して決めます。


尿路結石症

尿路結石症とは

腎臓、尿道、膀胱等の尿路に尿の成分の結晶が析出し、その結晶を核として石ができる病気です。カルシウム結石や尿酸結石などがあります。

尿路結石の約80%はカルシウム結成(シュウ酸カルシウム リン酸カルシウム)です。場所によって腎結石 尿管結石 膀胱結石 尿道結石に分けられます。
日本人の約15人に1人は、一生のうちに一度はこの病気になると言われている男女どちらも壮年期に頻度の高い疾患です。年間罹患率も上昇しています。
大きさはさまざまですが、6mmを超えると自然に体外に排出することが困難になります。

腎結石のほとんどは通常では痛みがありません。しかし腎結石が尿管に下降した場合腰背部や下腹部に激烈な痛みを伴うことが多くあります。

治療後も5年間で50%の人が再発するとも言われています。


尿路結石症の治療法

腎結石
痛み等の症状や感染が無く、腎機能に影響が無い場合は経過観察し、特に治療する必要はありません。石が体外に出にくい場合、痛みが非常に激しい場合や水腎症、腎盂腎炎を再三合併する場合等は、体外衝撃波腎結石破砕術、経皮的腎結石砕石術(内視鏡手術)等の手術が施行されます。

尿管結石
石の直径が6mm以下の場合は、水分を多く摂り、運動をすることで自然に排石される確率が高くなります。痛みが激しい場合、感染症を合併した場合、なかなか排石しない場合は、体外衝撃波結石破砕術、経尿道的尿管結石砕石術(内視鏡手術)等の手術が施行されます。
また、自然排出の可能性がある場合は、尿管を拡げる内服薬や痛み止めの坐薬を使用することで様子を見る方法も多々あります。


尿路結石症の予防法

 水分を十分に摂りましょう
 適度なカルシウムの摂取
 バランスのとれた食事を心がけましょう


副睾丸炎

副睾丸炎とは

副睾丸炎とは、精巣の上にある副睾丸(精巣上体)が、細菌の感染によって炎症を起こす病気です。


副睾丸炎の症状

 発熱
 激しい痛み
 副睾丸が腫れあがる


副睾丸炎の治療法

副睾丸炎の治療は、抗生剤の使用と、患部を湿布等で冷やすことによって治療致します。


睾丸炎

睾丸炎とは

睾丸炎とは、睾丸が炎症を起こす病気です。細菌による感染も原因の1つですが、おたふくかぜのウイルスによる感染が多いです。
男性不妊の原因となることもあります。


睾丸炎の症状

 発熱
 激しい痛み
 睾丸が腫れあがる


睾丸炎の治療法

睾丸炎の治療は、基本は消炎鎮痛剤の投与です。場合によっては抗生剤の使用と、併せて睾丸を吊って固定することによって痛みを和らげることができます。


睾丸腫瘍

睾丸腫瘍とは

睾丸腫瘍とは、その名のとおり睾丸に腫瘍ができる病気です。20代30代の若い人にも多く発症し悪性腫瘍なので注意が必要です。

医学が進歩したことで効果の高い抗がん剤である程度治療可能となりました。

陰嚢が大きく腫れていることで発症に気が付くことが多いです。痛みや発熱を伴わないので、自分で早期に発見するのは困難です。


睾丸腫瘍の症状

痛みなどはほぼありませんが睾丸が大きく腫れ、しこりができるため注意が必要です。


睾丸腫瘍の治療法

早期発見できれば、睾丸摘出手術で治療できます。他の部位に転移が確認された場合は、抗がん剤による治療を行います。


陰嚢水腫

陰嚢水腫とは

陰嚢水腫とは、睾丸を包んでいる膜に水がたまり、陰嚢が大きくなる病気です。大きくなるだけで、特に痛み等はありません。


陰嚢水腫の治療法

注射器で水を抜くことも多々ありますが、しばらくするとまた溜まります。切除手術を行うことによって根治も可能です。 
手術する場合は近医総合病院に紹介しています。

手術で包茎治療が可能です

美容的にも衛生的にも、手術で治療することが可能です。

病気というわけではないのですがお悩みの方も多く手術で治療することをお勧めいたします。

包茎治療法

日帰り手術で治療可能です。麻酔は局所麻酔で痛みを抑えて手術します。毎月第3土曜日に形成外科医が皮膚外科手術を行っています。

治療をご希望の方はお気軽にご相談ください。

初診時に医師が手術適応かどうかを確認します。手術前に血液検査があります。手術後は2回ほど経過観察のため受診に来ていただきます。

総費用としては多くても15万円程と考えてくだされば大丈夫です。