子供の皮膚病

とびひ

とびひ

とびひってどんな病気?

とびひとは、正式には「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」と言い、細菌等によって皮膚に感染する感染症です。

虫刺されや汗疹(あせも)等のすり傷、ひっかき傷等から細菌が入り、それを触れた手で他の場所を触ることによって「飛び火」のようにどんどん湿疹が広がっていく病気なので「とびひ」と言われています。


とびひにかかってしまったら?

かかないようにしましょう。
かゆみをがまんできなくて触ったりかいたりしますが、ひっかくと他の場所に感染してしまうので、ひっかかないように気をつけましょう。
ほかの子にうつさないようにしましょう。
とびひは、触ってしまうと感染しやすいので、なるべく子供同士は触れ合わないように気をつけましょう。
保育園や、幼稚園、学校等に行かせる場合は、患部をガーゼで覆って、直接触れることが無いようにしましょう。
プールに入ってはいけません。
とびひが完全に治るまではプール(水泳)は絶対に禁止しましょう。


とびひの治療法

患部には外用薬を塗り、同時に抗生物質とかゆみ止めの抗ヒスタミン剤を飲みます。
また、とびひは皮膚を清潔に保つことが大切なので、湯船にはつからず、こまめにシャワーで汗を流しましょう。


アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎ってどんな病気?

アトピー性皮膚炎とは生後2~3ヶ月ころから1年のあいだにに、顔に湿疹でき、それが体や肘、膝の裏側等、全身に広がって発症することがおおいです。しかし20歳くらいまでに発症してくる人もめずらしくありません。かゆみを伴う乾燥肌が特徴です。掻いたり擦ったりして放置すると皮膚炎がどんどん悪化するので、治療を続けることが大切です。
10歳以上になると、症状も軽くなり、ほとんど治ってしまう人も多いですが、最近では大人になっても上半身や顔の湿疹がなかなか治らない人も増えてきました。


アトピー性皮膚炎の原因

まだ完全に明らかになっていませんが、遺伝性に皮膚の乾燥とバリアー機能の低下(外からの刺激で簡単に湿疹を生じる皮膚の質)があり、アトピー性皮膚炎を起こしやすいアトピー素因(家族や本人が気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎にかかったことがある、またはアレルギー反応を示しやすい体質)を持つ人に、汗やホコリの刺激、食事やダニのアレルギー、精神的・肉体的ストレスが悪化因子となって生じると考えられています。


アトピー性皮膚炎にかかってしまったら?

お肌はいつも清潔にしましょう
お肌が汚れていると、湿疹をひどくする原因になりますので、石鹸等でよごれをきれいに洗い流し、いつも清潔に保ちましょう。

ぬるめのお風呂に入りましょう
熱いお風呂に入ると、かゆみがひどくなってしまいますので、お風呂はややぬるめにしましょう。また、ナイロンタオルを使ったり、強くこすったりするとお肌に刺激を与えるのでよくありません。

かかないようにしましょう
湿疹をかくと症状がひどくなるので、できるだけかかないようにしましょう。爪は短く切りましょう。

刺激の少ない肌着を着せましょう
皮膚を刺激するとかゆみがひどくなりますので、肌着類等はなるべく肌に優しく吸湿性の高い木綿製にしましょう。

こまめにお掃除をしましょう
ホコリやダニは病気を悪くする原因の1つになりますので、お掃除をこまめにして、お部屋をいつも清潔に保ちましょう。


アトピー性皮膚炎の薬

アトピー性皮膚炎のかゆみをおさえる薬には、塗り薬と飲み薬があります。塗り薬はステロイド剤等の薬を全身に塗っていきます。
飲み薬では抗ヒスタミン薬や、抗アレルギー薬を飲みます。
アトピー性皮膚炎の治療に光線治療を行う場合もあります。


にきび

にきび

にきびってどうしてなるの?

にきびの主な原因は「にきび菌」と呼ばれる細菌の一種です。このにきび菌は、誰の皮膚の毛穴にも住みついていますが、毛穴に皮脂がたまるとにきび菌が増え始めます。
増え始めたにきび菌を退治するために毛穴に白血球が集まり、にきび菌と戦います。これが炎症となってしまいます。にきびがひどくなるとデコボコの跡が残ってしまうこともあります。


にきび菌を増やさないために

お肌は清潔を保ちましょう
ぬるま湯で洗顔フォームはあわ立ててから、やさしく洗顔しましょう。

気になっても触らないようにしましょう
触ったりつぶしたりすると悪化してしまうので、さわらないようにしましょう。

ファッションや化粧品にも気をつけましょう
髪は顔にかからないようにして、油性の化粧品はなるべく避けましょう。

バランスの良い食事を摂りましょう
脂っこいものや甘いものは控えめにして、野菜等でビタミン類をたくさん摂りましょう。

ストレスはためず、規則正しい生活を心がけましょう
ストレスは溜め込まず発散させ、寝不足にも気をつけましょう。


にきびの治療法

にきびの治療法は進行状況によって異なりますが、早い時期のにきびには、毛穴に詰まっている角質や皮脂を取り除く塗り薬や洗顔剤を使用します。しかし、炎症が進んだにきびにはビタミン剤等の飲み薬による治療も必要になります。また、にきび菌の増殖や活動を抑える抗生物質の塗り薬や飲み薬を使用します。


頭じらみ

頭じらみって何?

頭じらみって何?

しらみの中には頭じらみ、衣じらみ、毛じらみなどの種類があります。頭じらみは頭髪に寄生し、髪の毛に卵を産みつけ、繁殖します。陰毛に寄生する毛じらみとは違う種類のしらみです。
近年、保育園幼稚園小学校など集団生活の場で発生し、家庭にもちこまれており、決して珍しい病気ではありません。


しらみ症の症状は?

しらみ症の症状は?

しらみが成虫になると、ヒトの血を吸います。その際に注入される唾液分泌物により、激しい痒みを感じます。
しかし、頭じらみの寄生があっても、かゆみがほとんどない場合もあります。髪の毛に付着している卵が唯一の症状のことがあります。


頭じらみを治療するには?

頭じらみは、殺虫剤を含んだシャンプーを使用することで駆除できます。また、頭じらみは頭髪に寄生するので、頭髪を剃り落とすことで駆除する方法もあります。
完全に駆除するには、家族全員での治療、使用法を守っての殺虫剤駆除が大切です。シャンプーだけでは、毛に付着した卵はとれません。すき櫛などを使って卵を除去しましょう。


水いぼ

水いぼって何?

伝染性軟属腫ウイルスというばい菌が水いぼの原因です。皮膚と皮膚が直接触れてうつるといわれています。
体中のどこにでも発生します。小学校低学年までのこどもによくみられますが、成人にも発生します。
6か月から2年で自然に治癒してくるといわれています。


水いぼの症状は?

水いぼは、水庖のようにきらきら光って見えます。大きくなると、いぼの真ん中がへこんでみえます。
痛みやかゆみなどの自覚症状はありません。
しかし、不潔な手で掻いて傷がつくと、水いぼに細菌が感染して赤くはれて痛むこともあります。
乾燥肌の人では、どんどん数を増すことがあります。集団生活の場で、ほかの人にうつす心配があります。


水いぼを治療するには?

水いぼをピンセットで摘除すると、そのいぼはそれで治ります。完治する場合があります。
しかし、そのほかの場所にまた出てくることもあります。それでも、6か月から3年程度で発生しなくなります。摘除せず、様子を見ることもあります。
水いぼは、その水いぼのある方の生活のなかでの困った状態に応じて治療をしますので、経過観察をふくめていろいろな治療方法があります。


やけど

やけどになってしまったら?

まず水道水で15分以上は冷やしてください。できれば4時間は冷却しましょう。そうして冷やしながら、医療機関を受診しましょう。
ぬりぐすりは塗らずに、ご来院ください。
最近の治療方法として、特別な被覆剤でおおい、少ない痛みで早く治療できる場合があります。
水ぶくれが破れたら、放置しないでください。治りが遅れ、きずが深くなるおそれがあります。
このページを読んだ方、やけどは予防が第一ですよ。
ストーブ、炊飯器の蒸気、ヘアーアイロン、オートバイのマフラー、ペットボトルの湯タンポ!
こどもさんがやけどしないように、気をつけてあげましょう!!